フレーバーコーヒー (Flavor coffee)

抽出研究ノート

(単なる雑記帳)


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抽出を研究していて・・・よーわからん!
謎だらけです・・・
どうすれば・・・解明できるが・・・
とにかく気がついたことを書きとめていこうと思います


* コーヒーの知識をある程度持った人のみお読みください

相手の目線に立つ
初めての人に抽出を教えるときに大切なことは
相手の目線に立つことだとおもう。

自分が出来ることは相手もできると勘違いするのではなく
相手にあったやり方にアレンジせねばならない。
そして、だんだん自分と同じことが出来るようにするのが近道になる。

ぼくは、ドリップポットでお湯を細く何分差していてもそんなに苦痛にはならない。
慣れだと思う。
慣れるまでは女の人にはドリップポットは重いのである。
だったら、水の量を減らすか途中で休憩させるかせねばならない。

つまり、自分の感じる重さと相手の感じる重さは全く違うという事をまず理解しておかねばならないという事である。
そうしないと相手に無理させてしまって一番大切な部分を教えるのに時間がかかってしまうことになる。

一番に教えねばならないこと・・・
本人がいれる珈琲が一回ごとにおいしくなっていくことを体験させることがまず大切である。
いれ方で味が変わることを知ることが一番大切なのである。
技術は練習で何とかなっていく。

自分でもできると感じさせることは、初めての人に絶対に体験させておかねばならないことなのである。
これを体験させれば確実に自信になっていくのである。

プロを作るというのは自信を体験させるという事に尽きるような気がする。

ペーパーを折るについて
松屋式ドリップでは、ペーパーをミシンに沿って折るという動作をします。
今まで何も考えずやっていました。
あまり重要ではないと思っていたからです。
ところが、逆に折ってみるとまったく新しい感じになるのです。
蒸らしをやってみると折った部分広がろうとします。
(水がついて紙が伸びようとするため)
その時に曲げ部分で段差が出来たりします。
蒸らしの時にその段差が結構目障りになります。
曲げ方でその段差のでき方が上がる段差と下がる段差に分かれるのです。
下がる段差ならば、お湯を差していて違和感が出ません。
上がる段差は、蒸らしのポット操作を丁寧にお湯を差さねばきれいに湿らせることが出来なくなるのです。
その辺を証明するためにいつもと違う方向でペーパーを折って珈琲を淹れ続けます。
そうすれば、どんなときに違和感がでるかをみつけることが出来ると思います。
その時には完全に右利きならばこっちの折り方が正しいと解説できると思います。
そのページを作る前のメモ代わりに書いてみました。

松屋式インスタントの可能性について
松屋式で薄める前の状態で冷やして保存する方法・・・
これを僕はおうちゃくコーヒーと呼んでいたんです。
広島の和田さんは、これを松屋式インスタントと呼んでいました。
その和田さんの動画をみていてもしかしたらいけるかもと思いました。
イベントなどでコーヒーを出さなければいけない時にどうすれば大量のコーヒーを スムーズに出すことができるか・・・
前日に濃厚なコーヒーをペットボトルに詰めておいて・・・
イベントで決まった分量のお湯をがんがんに沸騰させておく。
そこに濃厚なコーヒーを入れて火を切ったときに
ちょうど飲み頃のコーヒーの温度が作れたら・・
これならばどんなに大量のコーヒーだって作ることが可能になります。
実験する価値がありそうです。
コーヒーを鍋で温める場合沸いてしまってまずくなるミスが起きやすいですが 沸騰したお湯の中に冷たい濃縮コーヒーを入れるんだったら絶対に沸騰しないですから・・・
飲み頃の温度を調べてその温度に近づける。
結構いけそうな気がします。

冷凍で味が変わるか
焙煎豆を冷凍保存する場合と冷蔵保存では味が変わるのか・・
実験した感じでは味が変わる気がする。
冷凍したほうが抽出すると輪郭がはっきりしてくる。
とげとげしさを感じる部分もある。
味が濃くなった気がする。
ここまで感じるという事はまんざら間違いでもない気がする。
エスプレッソの場合、深煎りを冷凍すると苦みがきつくでるという意見もある。
原因としては、水分が凍るときに膨張して
細胞を壊して成分が溶けやすくなるみたいな事を考えたんだが
残念ながら珈琲の煎り豆にそれだけの水分はありそうもない。
そうなると油分が冷凍で何らかの変化をしたと考えるほうがありそうな気がする。
急冷ならば変化がないのか・・・・
いろいろと疑問が湧き出てくる。
じっくり取り組む必要がありそうである。

ドーム型のふた
松屋式ドリップの最大の弱点は、蒸らし時間の長さにあります。
通常3分という長さが必要なんです。
これはお湯を粉にかけた後、粉の内部の炭酸ガスが水蒸気と入れ替わるために必要な時間なんです。
つまり、この入れ替え時間が短縮できる方法がみつかれば松屋式の最大の弱点が克服することができるということになります。
現在使っているドーム型のふたがその可能性を秘めています。
しかし、証明までは出来ていないのが現状です。
その仮説だけでも書いておこうと思います。

なぜふたが必要か(平らなふたの場合)
粉にお湯をかけるということは、粉内部は湿度0%に対して粉外部は湿度100%という状態が出来上がります。
その湿度の差が平衡状態を保とうとして粉内部から炭酸ガスが放出されて外部の湿度を下げようとして働きます。
外部の水蒸気は粉内部に入り込んで湿度を上げようとします。
ここで重要なのは、ふたをすることにより湿度を100%に上げるこということです。

ドーム型のふたと平らなふたとの差について
湿度を上げることに関しては平らなふたとドーム型のふたでは差はありません。
大きな差はドーム型のふたは空間を持っているということです。
粉の内部の炭酸ガスは気体なのでて来るためには空間が必要なのです。
平らなふたはその空間が用意できていないのです。
それに対して、ドーム型のふたの場合は炭酸ガスが粉からスムーズに放出されるための空間が最初から用意されているわけです。
スムーズな入れ替えが行われることにより、短時間の蒸らしが可能となるのです。

あとは・・・それをどのように証明するかが問題です。

腰に手をあてる
コーヒーの抽出で一番最初に教えるのが姿勢です。
そのときに大切になるのがポットを持たない方の手です。
なぜ大切かというとこの手の置き方によって身体の重心を下げることができるのです。
そして、安定させることができるのです。
もっというと緊張を防ぐこともできるのです。
腰に手を当てる・・・
たったそれだけでなぜそのような効果が現れるか・・・
腰に手を当てると意識が腰に来ます
(腰を手を当ててるんだから当たり前ですすが・・・)
意識が腰に来るだけで臍下丹田に意識がいって磐石な姿勢が取れるようになるのです。
それと同時に腰に手を当てることにより肩が開いて大きく見せることができます。
つまり・・プロっぽくみせる働きもあるのです。
もうひとつの効果は、目がコーヒーから遠くなりコーヒー全体をみることができるのです。
そのときのポイントは一生懸命にならないことです。
ほげーとしたぐらいでコーヒーはいれたほうがうまくいくのです。
真剣になると人間は一点しかみることができず全体をみることができないものなのです。
ほげーっとすると全体を見渡すことが可能となるのです。
ただし・・・
ほげーっとしてもお湯のコントロールを自由にできるだけの技術を持っていなければ
意味がありません。

もう少し上級者向けの姿勢について
こちらはある程度の技術を持ってからの姿勢となります。
腰に手を当てるのではなく後ろに手を回します。
そして、おしりを少し後ろに突き出す感じにします。
この姿勢で呼吸を密息という呼吸法にします。
これは腹式や胸式の呼吸法では視線のブレが生ずるのに対して
密息の場合は横隔膜を下に下げるイメージ呼吸することにより
視線のブレを防ぐことができます。
一杯だしとかちょっとレベルの高い抽出をするときには特に有効です。

ドリップポットにお湯を移すということ
ドリップポットでお湯を沸かさずに
沸騰ポットや他のポットでお湯を沸かしておいて
ドリップポットに移す方法があります。
(お湯が暴れないことと、取っ手が熱くならないところがGood!)

ここで問題となるのはドリップポットが冷えているときの問題・・・
冷えているドリップポットに沸騰したお湯を入れると・・・
当然、お湯の温度が下がります。

ただし・・・
ドリップポットにお湯を入れたぐらいでは温度的には
たいした問題ではありません。

問題はポットの細口部分に最初に流れ込んだお湯の温度なのです。
この部分に流れ込んだお湯は一番大切な一投目の最初にコーヒーにかかるお湯なのです。

この部分は蒸らしに使われる大切なお湯で水蒸気が潤沢であることがポイントとなります。

ところが、このドリップポットの細口にたまっているお湯は この条件に達していないのです。
では、この状態でお湯をさしはじめるとどのような現象がおこるか・・
お湯をさしたときに粉が膨らむタイミングがあきらかに遅くなります。
この部分がお湯の温度をチェックするポイントとなります。

では・・・・
どうすればいいか・・・

これは非常に簡単で
最初の細口にたまっているお湯を捨てること・・・・
これだけで大丈夫です。

だいたい50ccぐらいを捨てればいいのです。
そうすればドリップポットのお湯の温度とイコールになりますから・・・

もし・・・理想の状態にお湯をコントロールしたかったら・・・
ドリップポットにお湯を少しだけいれて、そのお湯を捨てるか
もしくは、沸騰ポットに戻すことです。

それによって、ドリップポットの温度とお湯の温度がイコールになります。
あとは自分の好みの温度で抽出が可能になるわけです。

85度の壁
コーヒーの抽出では粉の温度が何度に達するかが重要になります。
当然・・・・松屋式の抽出でも同様です。
そのときに問題となるのは、コーヒーの粉の温度変化・・・
3分間の蒸らしが終われば大体70度前後・・・
そこから抽出にはいると徐々に粉の温度が上昇し始めます。
人数分の半分程度になった頃には粉の温度が85度程度に達します。
粉の温度が高くなると雑味が溶けやすくなります。
前半で旨味が溶け終わったあとは、溶けにくい成分が溶けやすい環境にもなっています。
そのときには粉の温度も上昇して雑味が溶けやすい傾向になります。

では・・・どうすればいいか・・・
旨味がある程度抽出された後に、ドリップポットを10センチ程度通常よりも上から抽出します。
10センチ上げた状態では粉の温度は85度以下で収めることができます。
その分、雑味は溶けにくくなるわけです。

その目安の温度を85度と考えています。
ただし・・・この温度の根拠はまだ確信があるわけではありません。

とりあえず・・・
抽出時に温度計が85度を超えそうになったら、ドリップポットを持ち上げて
とにかく85度を超えないように調節する。

松屋式でオイルを通す方法 (波打ち際効果)
今まで松屋式ドリップでは20杯だし以上でなければオイルを通さないと考えていました
ところが・・・
このごろわかったことは少量抽出でもオイルを通すことが可能であることがわかったのです
つまり・・・松屋式ではオイルをどれだけカップにいれるかまで
自由にコントロールできるというわけです

少量抽出でオイルを通す方法
蒸らしは通常の松屋式と同じです
3分間の蒸らしもまったく同じです
(ほとんどの部分は今までとまったく同じ・・・)
蒸らし終了後にひたひたにするまでは今までと同じような感じでお湯をさします

ひたひたになってからがポイントです
ひたひたになった状態から一気にポットの高さを20センチほど上にあげます
その高さでドリップします
そのときのポイントは・・・・
ひたひたな状態がある一定の状態になるとオイルがとおるようになるのです
その状態とは・・・・
波打ち際の砂浜のような状態をコーヒーの粉の表面に再現したときだけオイルがとおるのです
それよりも水位が上がっても下がってもダメなのです

あとは・・・ドリップポットの高さを高くすればするほどオイルが多く溶け込みます
ただし・・・高くしすぎると通してはいけないオイルも通るようになります

ちょうど・・・砂浜では乾いた砂も水中の砂も足が沈むのに
波打ち際の砂だけ固く感じる・・・・
あの状態がオイルを通す状態です

雑味をとる方法
抽出したコーヒーの雑味をとる方法について
抽出したコーヒーがめちゃめちゃまずかった場合に味をかえる方法はいくつかあります
ただし・・・どの方法も美味しくたてたコーヒーには劣ります
つまり・・・まずいコーヒーをそこそこ美味しくすることはできますが
本当に美味しくすることはには無理があります

これは
珈琲の味=旨味+雑味-雑味というような式になるわけですが・・・
現実的に雑味だけをすべて取り除くという方法がないからです
そのため・・・抽出で旨味だけを抽出したものには絶対に劣る味になってしまうのです

・二度ごし
これは・・・雑味と旨味では雑味のほうが吸着されやすいと性質を利用します
珈琲をたてたあとのコーヒー粕にもう一度コーヒー液を通します
そうすると雑味がコーヒー粕に吸着されて飲みやすくなります
これはコーヒー粕を吸着材として使うわけですから
活性炭やゼオライトなどでも同じ効果が現れます
あと・・・竹炭などをマドラーとして使っても同様の効果が期待できます
二度ごしを試そう

・泡を使った方法
抽出したコーヒー液をテキトーな方法で泡立てます
(ミルクホイッパーでも泡だて器でも何でもOK!)
泡立ったコーヒーの泡をテキトーにスプーンですくってすてます
どれだけ泡を捨てるかは好みでOKです
これは、泡というのが雑味を吸着する性質を利用するものです
つまり・・泡によって旨味と雑味の分離を行うということなのです
泡の不思議

ネルドリップと松屋式
松屋式でオイルが落ちない理由は・・
ペーパーフィルターが水で濡れたために油をはじく力によるものだと考えています
つまり・・・油をはじく力が弱くなればフィルターをオイルが通過できることになります

ネルドリップの場合・・何度も何度も抽出に使います
そして、だんだんコーヒーのオイルでネルが汚れてきます
このオイルによるヨゴレが油をはじく性質を弱める働きがあるのだと思います

そのため・・・ネルフィルターを使って松屋式を行うと
普通に松屋式で抽出するのにオイルが落ちてくれるのです

この場合のネルフィルターは外起毛でやったほうがうまくいきます
これは、コーヒーの粉をあまりこまかくひかずに使うので
フィルターとしての効果はあまり必要としないためです

松屋式とオイルについて
松屋式ドリップでコーヒーのオイルを落とすのは難しいと考えていました
粉を動かさない状態でお湯が上から下へ緩やかに流れる力で
濡れた状態のペーパーの隙間を通るのは難しいと考えたからです
しかし・・可能性がでてきました
それは大量抽出の場合です
つまり・・・20杯以上を抽出する場合はコーヒーの層が厚くなり
その分コーヒーを流す力が強くなります
ある程度の力が加わると油がペーパーを抜けるのです
そうなると加圧や減圧を利用すれば
ドリップでオイルのたっぷり入ったコーヒーが可能となりそうです
現在はまだ可能性だけですが・・・
この考え方を発展させるとサイフォンもオイルを溶かせるということになります
・・・これもまだ仮説の段階ですが・・・

粉のあらさを考える
松屋式で粉のあらさは重要です
ところが・・いままで理論だてて考えたことがありませんでした

粉のあらさの基本的考え方
・蒸らしのときにしみこめる程度のあらさであればいい
・抽出時にお湯が通る程度のあらさであればいい


蒸らしに関してはけっこうこまかくてもいけると思います
(蒸らしは珈琲の層をつくる作業であって抽出ではないため)
問題は抽出時なのです
粉があらければお湯を多くささねばひたひた状態になりません
つまり、その状態では粉の中をお湯が通過するスピードは速くなり
軽い珈琲になるということです
ただし・・・水位のひくい状態のひたひたにしたり
まんなかを重点的にお湯を差すということでも珈琲の味は濃厚になります
こまかい粉を使った場合はお湯のコントロールにで味を変えることができなくなります
つまり・・・珈琲の層を通過しにくいのでお湯の差し方がどうしても細くなります
(お湯を太く差せば水位が上がり珈琲の層が崩れる)
お湯のコントロールに幅を持たせれる程度で粉をひくしかないと思いました
結局は・・・個人の技量に依存するしかないようです

ハリオと河野のドリッパー
どうしても・・・わからない
ハリオのドリッパーと河野のドリッパーの味の違い・・
もっというと・・松屋の金枠との違い・・・
普通に考えて同じ形状のペーパーを使えばある程度味が似ると思う
特にお湯のさし方を同じにすれば似なければおかしいような気がする
しかし・・・どうみてもちがう・・
ハリオのドリッパーを使うと水っぽくなってしまう
粉を細かくとかお湯のさし方だとかいろいろとやっても・・・
どうしても水っぽくなってしまう
これをスパイラルリブの特長として片付けるのは簡単である・・
水が流れる抵抗が弱いと考えることもできそうである
しかし・・お湯のさし方でもっとコントロールできるはずである・・
しかし・・・それがどうしてもわからない
結局・・・まだ謎なんです

アポロの長所と弱点
0.8気圧に減圧して抽出する装置・・アポロ
最初は・・パーフェクトな装置だと思いました
ブラックで美味しくてミルクを入れても負けない味・・・
こんな夢のような装置だと思っていました・・
だけど・・すこしづつ問題点もわかってきました
通常の松屋式で抽出したコーヒーよりももちが悪い・・・
時間がたった後・・味の劣化が早いのです
ミルクと相性のいい成分が劣化の原因か・・・
まだまだわかりません


制作/フレーバーコーヒー
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0563-57-1292
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