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Flavor coffee
二度ごしを試そう
珈琲科学館(1F) /松屋式ドリップ(2F)
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印刷画面(アクロバット リーダーが必要です)

(まずくはいったコーヒーをおいしくする魔法です)

コーヒーの抽出の基本はうまみだけをとかして、不純物は粉のほうに残すことです。 ただ、どんな人にも失敗があります。失敗したときの復活の呪文のような裏技を説明します。
* ちなみに、コーヒーの値段と味は全く関係ありません。 どんなに高い豆でも、いやみは持っています。だから、高い豆を使えば、おいしくなるということは 断じてありません。コーヒーは、値段ではなく好みだけです。

二度ごし 二度ごしをためそう

用意するもの
 ・サーバー 2個
 ・ネルフィルター 1個
 ・ふかいりでこまかびきのコーヒー 適当
 (ペーパーフィルターでも可能です。ただし、ペーパーで二度ごしを やる場合は、ひきをあまり細かくしないこと)

写真・用意するもの

コーヒーをいれる

普通にコーヒーをいれる場合、蒸らしが重要になりますが、この二度ごしの場合は、 蒸らしがなくてもうまくいきます。(つまり、いいかげんにいれても何とかなるという事) 粉を動かさないように、そっとお湯をさすとフィルターの目詰まりがおきにくくなります。

写真・コーヒーをいれている

二度ごし

二度ごし 一度目の抽出終了

ネルのドリッパーは、粉が詰まりにくいのが特長です。ペーパードリッパーの方が 粉が詰まりやすいので粉をあらく挽いてください。なぜ、ネルは粉が詰まりにくいかというと、 コーヒーを布の厚さでこすのに対して、ペーパーは紙の表面でこすからだと思います。

写真・一度目の抽出終了

二度目の抽出

抽出が終わったら、別のサーバーにドリッパーを移します。一回目の抽出が終わった コーヒーを使ってドリップをします。(つまり、だしがらにコーヒーを通すということ)
一回目が終わった状態で少しコーヒーを飲んで おくとおもしろいと思います。抽出したコーヒーを温めて 二回目の抽出をしないで下さい。コーヒーの温度が下がっていないと、 二度ごしはうまくいかないのです。ちなみに、飲むときは、なべなんかで コーヒーを温めてください。そのままでは、ぬるいです。

写真・二度目の抽出

二度ごし

二度ごしの原理

この原理を説明しますと、一度目の抽出の場合、高温のお湯でドリップしてますから、 ものを溶かす力が強くうま味もしぶ味もとけます。
ところが、二度目の抽出の場合は低温で高い濃度のコーヒー水溶液で抽出することになります。 この場合、コーヒーの粉に残っている不純物はとけにくい成分のため、 高い濃度で低い温度の水溶液にはとける事ができないのです。 そのかわりに、コーヒーの粉の別の性質がでてしまうのです。 それは活性炭と同じ吸着作用を持っているということです。
不純物は吸着されやすいため、二度目の抽出の時、 不純物がコーヒーの粉に吸着されて飲みやすくなります。 ネルドリッパーの場合、コーヒーの粉が細かいので吸着作用が効果的に起こります。 (つまり、こまかくひくとコーヒーの表面積が大きくなって吸着作用がおおきくなる)
ちなみにこの吸着がおこるためには低温(60度以下)でなければなりません。 (活性炭の浄水器にお湯を通さないように注意書きがあるのは吸着作用は、低い温度でなければ 効果が弱く、逆に高温のお湯を通すと今まで吸着した物質がはずれて溶けだしてきてしまうからです。)
よって、二度目の抽出の際、コーヒーを暖めてから抽出するとおいしくなりません。
下の二つの器具も二度ごしと同じ効果があります。

誤解のないようにしてほしいのですが、おいしくはいったコーヒーを二度ごしすると 味は確実に落ちます。まずいコーヒーをうまくすることはできますが、うまいコーヒーを もっとうまくすることはできません。

写真左・かるきちくん 写真右・セラミックドリッパー
かるきちくん 陶器ドリッパー

珈琲科学館(1F) /松屋式ドリップ(2F)


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