過熱水蒸気を調べる [珈琲科学館(1F) /焙煎理論(3F)] |
過熱水蒸気の特性
過熱水蒸気というのは、通常の水蒸気を加熱して
高温の水蒸気をつくって利用するものです。
過熱水蒸気の特性 |
実際に実験する
実際に乾燥速度と乾燥量を実験することにしました。
(写真左・通常の排気監視窓) |
ガス圧 150 排気 5 バーナー 上 加湿状態では、排気温が180度で平衡状態になりました。 その状態で、6分間ソーセージを入れました。 ソーセージ温度 75度 目減り量 10.7%
加湿器をはずした状態では、195度で
平衡状態に達し実験を開始しました。 |
実験結果を考える
まず、乾燥の仕方ですが、少しではありますが加湿状態のほうが
乾燥が進みました。 |
コーヒーで試してみる
焙煎データー |
実際に過熱水蒸気を加えた場合と、加えない場合の比較をくず豆を使って実験してみました。
つまり、学問的に有効であっても実際に使ってみて有効であるかを試してみたかったからです。 文献によると乾燥空気よりも過熱水蒸気では約10倍の熱の伝達能力がある(らしい・・・) もしそうだとしたら、熱風の量が通常よりも低い状態で焙煎しても 豆を過熱することができるということです。 |
蒸気アリ(蒸気は3分後から6分間) 終了温度 排気 209度 本体 157度 4000g-3756g=244g 目減り量 6.1% 豆の感じとしては、しわの伸びが良い 豆がもろくなっている 煎りあがりは少し濃い |
蒸気ナシ 終了温度 排気 205度 本体 153度 4000g-3767g=233g 目減り量 5.8% 豆が硬い 表面のしわが目立つ かんでみると内側には火がとおっていない |
つまり、学問的にいわれているように水分を引っ張る力は過熱水蒸気にはあるようですし 温度計がしめす数字も過熱水蒸気を送っているほうが高くなります。 (ただし、蒸気の量や時間が適切かどうかまだわかりません) ただし、豆の内部に火をいれるのには有効な技術ではないかと思いました。 とりあえず、現在までにわかったことです。 |
蒸気を多くして実験
焙煎データー |
このころには、蒸気の必要なのは通常コーヒー屋さんがいう「蒸らし」の時だけだという考えにいたりました。 つまり、煎る段階にはいったら逆に蒸気が邪魔になると考えていました。 蒸気だけで焙煎したコーヒーがなぜはぜなかったかなどがこのころにはわかってきました。 |
蒸気アリ(蒸気は3分30秒から11分30秒の間) 終了温度 本体 170度 4000g-3699.6g=300.4g 目減り量 7.51% 150度・・・9分 160度・・・10分30秒 170度・・・12分 いり豆の比重・340.4/600=0.56 生豆の比重・・429.8/600=0.71 膨張率・・・・1.27 |
蒸気ナシ 終了温度 本体 168度 4000g-3706.6g=293.4g 目減り量 7.33% 150度・・・9分18秒 160度・・・10分51秒 168度・・・12分 いり豆の比重・331.4/600=0.55 生豆の比重・・429.8/600=0.71 膨張率 1.29 |
モカで試してみる
焙煎データー |
モカ 蒸気アリ(蒸気は3分30秒から11分30秒の間) 終了温度 本体 170度 4000g-3367.4g=632.6g 目減り量 15.8% 150度・・・9分 160度・・・10分30秒 170度・・・12分 いり豆の比重・221.4/600=0.37 生豆の比重・・433.6/600=0.72 膨張率・・・・1.95 |
モカ 蒸気ナシ 終了温度 本体 168度 4000g-3371.0g=629g 目減り量 15.7% 150度・・・9分18秒 160度・・・10分51秒 168度・・・12分 いり豆の比重・225.2/600=0.38 生豆の比重・・433.6/600=0.72 膨張率 1.92 |
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