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Flavor coffee

煙突の圧力をはかる

珈琲科学館(1F) /焙煎理論(3F)

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煙突についた超微圧計

煙突用超微圧計の構造


煙突の乱流の影響の一番少なそうなところ(直管で一番長い管のまんなかぐらい)まで パイプをさしこみます。
その先端にアクリルのパイプをつけてカセットテープを切って作ったべろを取付けます。
べろのむいた方向で煙突が正圧か負圧かを調べるものです。
煙突は、基本的に負圧なんです。
もともと、煙突は外気温と煙突内部の温度差で性能が決まります。
つまり、温度差が大きければ大きいほど性能がよく、煙突が高ければ高いほど性能がよくなる訳です。
(熱気球と同じ)
焙煎機の場合は排気用のブロアーが強制的に排気を行っており、自然排気とは少し意味合いが 違います。

排気用のブロアーと煙突の関係


うちの店で使っている焙煎機は排気用のブロアーが豆の冷却にも使われるタイプです。
そのため、焙煎と冷却の切り替えのダンパーと排気調節のダンパーがついています。
冷却と排気の切り替えの板がくせ者なんです。
切り替え板の隙間から排気のブロアーの方へ空気が吸われているのです。
本来焙煎の状態で排気を絞ってやると煙突が排気する力のが 強く働いて負圧になるはずなんです。
しかし、切り替え板の隙間から入り込む空気の量が多いため 正圧のままなんです。
試しに切り替え板の隙間をふさいで焙煎してみたら排気を絞っている間は 負圧になりました。
しかし、焙煎時の排気が強くなりすぎてぼくの好みではなかったのですぐに取り外しました。
それと、焙煎時にでる熱風と切り替え板の隙間からの空気が混ざってサイクロンや煙突にいく煙の温度を さげてくれて火がつきにくくしている効果もあるような気がします。
(コーヒー屋は、煙突に火が入りやすい。つまり、火事になりやすい)
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超微圧計のアップ

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焙煎中の超微圧計

超微圧計の効用


煙突の効率が落ちているかどうかは、よくわかりました。
おもわず、煙突掃除をしっかりやってしまいました。
同じ焙煎機を使っていても煙突の効率で排気の力が大きく違ってきます。
夏と冬、風の強い日と風のない日で煙突の効率に大きく差が出ることがわかりました。
長い煙突をつけなければならない都会のコーヒー屋さんはけっこう大変だろうなぁと、 改めて感じました。
外気温の差でダンパーがひと目盛ぐらいはいつも変わっちゃうわけですから。
うちの店は田舎でよかったと思いました。
それを認識できたのが、この超微圧計の最大の効用だと思いました。

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