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過熱水蒸気とクリンカーについて
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焙煎機のクリンカーについて
焙煎機の煙突は必ず綿状のクリンカーが生じます。
これは、コーヒー豆からでた細かいちりなどを核として糖分や油分がツリー状に結晶化して 煙突の内側表面にびっしりと積もります。
だいたい、焙煎を300回程度おこなうとだいたい1cmぐらいの厚さになります。
つまり、煙突の直径が2cmほど小さくなって排気の能力が大幅に減少することを意味します。
それと、この綿状クリンカーは燃えやすく(主成分は油)燃えたチャフが煙突に飛んでいったり、 焙煎時に煎りすぎて豆に火がついたときなど煙突内が高温になってこのクリンカーが燃え始めると 手がつけられないぐらいの炎をだすことになります。
今回の過熱水蒸気の特性でこの綿状クリンカーの除去が可能となる可能性がでてきました。
(実は、まだ研究の途中だったりする・・・・・・)


煙突のL部分

煙突のふた部分のアップ
煙突内を調べる

写真のL部分は、サイクロンから立ち上がって最初の曲がりの部分です。
この部分のふたを取って、この部分のクリンカーの状態を調べてみます。
(この部分は、ふたになっているので調べやすい)
もともと、最初に発生するのは綿状のクリンカーと考えています。
その綿状のクリンカーが、高温の状態で蒸気があたると綿状のクリンカーが水に溶けて タール状のクリンカーに変化します。
それにつれて、クリンカーの体積が大幅に減少します。
(綿状の部分とタール状の境界部分では綿状のクリンカーがタール状に変化しているのがわかる)



外の煙突の曲がり部分

煙突内のクリンカー

煙突内のクリンカーのアップ
外の煙突部分のクリンカー

そとにでている煙突は、当然ながら室内の煙突よりも温度か下がっています。
その分、蒸気が水に変わりやすくなっています。
そのため、外の煙突のクリンカーの方がタール状のクリンカーに変化している率が高くなります。
ちなみに、まんなかの写真は煙突の垂直部分の下からストロボを使わずに撮影しました。
黒く写っているのがタール状クリンカーでこぶのようにでっぱっているのが綿状クリンカーです。
この状態でずーーっと焙煎していくと綿状クリンカーは すべてタール状クリンカーに変化していくものと思われます。
ついでにいうと、この部分の掃除は半年以上掃除していません。
(自慢になりませんが・・・・・)
左の写真は、クリンカーのアップです。
写真よりも実際には、タール状に変化しているクリンカーが多いです。
(写真だと「こぶ状」のクリンカーが目立ちますが実際はそれほどでもありません)

結論

サイクロンの内側の筒状の部分では、タール状のクリンカーとなっていない
それに対してサイクロンの外側の壁部分では、タール状のクリンカーが一部生じている。
そして、タール状のクリンカーは、外の煙突の方が多く生じている。
この状態からすると、過熱水蒸気サイクロン部分では、高温のため水に戻ることがなく 外の煙突や煙突の曲がりのように空気の流れが乱れたところで蒸気が水に戻って 綿状クリンカーを溶かしてタール状クリンカーに変化させているんだと思う。
そのため、煙突の出口に近くなるほどタール状に変化するんだと思う。

とりあえず、タール状クリンカーは、綿状クリンカーに比べて体積がおおきく減少し 燃えにくく、煙突の効率を下げることを防ぐことができることがわかりました。


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