top
Flavor coffee
クリンカーを研究する
総合案内所(1F) /焙煎理論(3F)
top

クリンカーの謎
現在・・・クリンカーと過熱水蒸気の関係を考えています
クリンカーは通常煙突で綿状に発達します
ところが過熱水蒸気を使うとその一部がタール状に変化します
タール状にクリンカーがなってくれれば体積が大幅に減ってくれます
そうすれば・・・クリンカーによる排気の減少も火災の危険も防ぐことができます
そこでどのような条件のときにクリンカーの形状が変わるかを調べることにしました

cup

(写真・クリンカー検査装置)
cup

(写真・煙突に固定する)
cup

(写真・机に固定)

実験方法
アルミのパンチングメタル板(穴は3ミリ)を煙突に取り付けます
アルミ板は空気の流れと平行に固定します(ゴム磁石にて固定)
取り出して顕微鏡で観察(実体顕微鏡でチェック)
ある程度クリンカーが発達したら過熱水蒸気を使ってクリンカーが消えるかを実験の予定

cup

(写真・焙煎10回)
cup

(写真・焙煎20回)
cup

(写真・焙煎34回)

cup

(写真・焙煎48回)
cup

(写真・焙煎63回)
cup

(写真・焙煎71回)

cup

(写真・焙煎79回)
cup

(写真・焙煎89回)
cup

(写真・焙煎111回)

クリンカーの育ち方
クリンカーは空気がよどむ部分に少しづつたまっていくようです
つまり、パンチングメタルの穴部分は必ず空気の渦ができてしまいます
(ちなみにアルミ板と平行に空気は流れている)
最初の10回の焙煎と比べると次の10回の焙煎のほうが明らかにクリンカーのたまる量が多くなっています
つまり、クリンカーがたまればたまるほど空気の流れによどみができてどんどんクリンカーがたまっていくようです

cup

(写真・焙煎124回)
cup

(焙煎124回・サイクロン)
cup

(焙煎124回・はがれたクリンカー)

クリンカーの消去実験
通常・・過熱水蒸気は焙煎が終了すれはスイッチを切っていました
今回から焙煎終了時より約5時間程度蒸気を送りっぱなしにすることにしました
つまり・・・ 煙突内の湿度を上げておくとクリンカーにどのような変化が起こるか・・・
調べてみようと思ったのです
ちなみに・・・124回目以降に蒸気を送っています
サイクロンの壁についていたクリンカーは湿度が上がると膨張して
めくれあがるようになります
そして・・ある程度たつと外れ始めます

cup

(写真・焙煎134回)
cup

(焙煎71回・断面)
cup

(焙煎134回・断面)

クリンカーの消去実験 2
クリンカーの表面的にはあまり変化を感じません
しかし・・・断面的に大きな違いがでできました
表面と比べると内部のほうが明らかに色が濃くなっています
これはコアのアルミ板のところで水蒸気が水に戻ろうとするためと思われます
綿状クリンカーに蒸気を当てると簡単にタール状に変化します
しかし、綿状クリンカーに霧吹きで霧を当ててもタール状に変化しません
(クリンカーは油なので水は反発する)

とりあえずの結論
綿状のクリンカーがタール状のクリンカーに変化するには・・・・
煙突内の温度と煙突外の温度に差があることと煙突内の湿度が高いこと・・これが必要です
煙突内の蒸気が煙突の壁付近で水に戻ろうとしたときにクリンカーをタール状に変化させるわけです

過熱水蒸気を使ってクリンカーを変化させる方法
焙煎が終わって釜が冷えるまでの30分程度は蒸気を流しっぱなしにする
たったこれだけで綿状クリンカーはある程度変化させることができます
これだけで煙突火災の可能性をぐんと下げることが可能となります


制作/フレーバーコーヒー
愛知県西尾市永楽町4-21
0563-57-1292
☆よければお店に来てください。
名鉄西尾駅西へ徒歩5分 [地図
※ このページの情報を転載したい方は御相談ください。


総合案内所(1F) /焙煎理論(3F)


ご意見ご感想はフレーバーコーヒー まで電子メールで。