焙煎機の排気 2 [珈琲科学館(1F) /焙煎理論(3F)] |
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前回「M工業」に借りて実験したんですが同じ部分に風速計を取り付けて実験をすることにしました 前回の測定では補助ダンパーを使っていましたが今回は、ない状態で測定しました ちなみに、風速計がついている赤いパイプはウーロン茶が入っていた紙缶を切って使いました |
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赤が5kg釜 青が3kg釜
X軸・・・ダンパー開度 |
前回と数値的には同じような感じででたんで信憑性は高いと考えていいと思います。 そのなかで、ぼくがもっとも問題と考えるのは5kg釜の排気の減少率です 3kg釜の場合ダンパーを全閉にしたときの減少率が27%なのに対して5kg釜は49%もあります。 これは、排気の幅が5kg釜の方が極端に狭いということです 排気の幅が狭いということは少量焙煎が極端に難しくなることになります |
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赤がダンパー手前 青が煙突(3kg釜使用)
X軸・・・ダンパー開度 |
減少率にして65%ほどしかありませんでした これは、排気ダンパーを閉じても焙煎-冷却切り替えダンパーのすきまなどから 空気が流れてくることが原因だと思います 排気ダンパーは、隙間の大きさを調整しています つまり、ダンパーを絞って隙間を小さくした場合は 切り替えダンパーにある隙間から入り込む空気の比率が大きくなってしまうのです ちなみに切り替えダンパーを冷却にすると 68(l/s)もの空気が煙突に流れることになります(3kg釜のデーター) |
ダンパーを全閉にした状態 |
穴の面積は楕円となる |
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青・・・スリットの面積(cmm2) 赤・・・3キロの風量(l/s) 黄・・・5キロの風量(l/s) |
穴が開いておりそれを回転させて隙間を調整しています (珈琲屋でないとわかんないかもしれませんが・・・) 流体力学ではこの穴の面積はこの楕円の面積で計算すればいいらしいのです (大学生に教わりました) そして、実際に計算してみると・・・・ ほとんどきれいな直線になるのです つまり、ダンパー1目盛りで10度づつ角度が変わって隙間の面積が表のように変化します グラフではきれいな直線になるのでマノスターゲージの値や風速計の値が直線になるのもうなづけます ただし・・排気のバランスが取れた部分が「5」になるか「6」になるかは大きな違いがでます ファンの能力は「7」から「9」ぐらいでは変化がめちゃめちゃ弱くなるのです それと5キロ釜の全閉時の吸い込み量の多さはダンパー操作の幅を 狭めているように思います |
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圧力差があればそこには風が起こります 圧力差があればあるほど強い風が起こります (すごく当たり前・・・・) そこで実際に風速とマノスターゲージの数値で どれだけ関連性ができるかを調べてみました |
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赤・・・差圧(ノーマル) 黄・・・風速(「10」に固定) 水色・・差圧(「10」に固定) |
ノーマルは普通の状態で測定したものです 「10」のほうは排気ファンの部分をを10mmH2Oに固定するようにしたものです つまり・・・焙煎-冷却切り替えダンパーを操作して10mmH2Oになるようにした状態で 排気ダンパーの部分で風速と微圧を測定したものです このグラフの一番の特徴は、排気ダンパーを絞った状態から徐々にあけるときに マノスターゲージの数値の上がりが非常に弱いことです これはダンパーの構造上最初の数段は穴の大きさがあまり変化していかないからです それに対してノーマルのほうは、排気を絞ったときには穴の大きさは小さいかわりに 排気ファンの部分が大きな負圧をもっており吸い込もうとする力が大きいからです まぁ・・わかっちゃえば当たり前のことですけどね |
制作/フレーバーコーヒー 愛知県西尾市永楽町4-21 0563-57-1292 ☆よければお店に来てください。 名鉄西尾駅西へ徒歩5分 [地図] ※このページの情報を転載したい方は御相談ください。 |