コーヒーの味は生豆で決まる?
コーヒーは、生豆で決まるという人がいたり、コーヒーは焙煎で味を作るんだと いう人がいたり、ついでにいうと抽出が大切だといいきる人までいます。 たぶん素人の方が聞いたらどれが正しいんだろうと考えちゃうと思います。
ぼくも、抽出のことをホームページで徹底的に説明しているせいか抽出を重視しているんだろうと 勘違いをされることが多いんです。実際のところぼくとしては、どれも正しいと思っています。 てなわけで、ぼくの個人的な解釈を書いてみたいと思います
良いコーヒーとは、ポテンシャルの高いコーヒーのことです。 もっと、つきつめればコーヒーを飲む瞬間のポテンシャルが 高いこと、これが良いコーヒーの条件だと思います。
生豆は、はっきりいって良い豆、悪い豆いろいろあります。 (かならずしも、高い豆イコール良い豆ではないですが・・・・・)
良い豆というのは、豆のポテンシャルが高いんです。
(おいしくなる可能性が高いということ)
たとえば、豆のポテンシャルが”100”のコーヒーがあるとします。 これを一生懸命に焙煎してポテンシャルを”60”に抑えたとします。 (ポテンシャルは、下がることはあってもあがることはない。)
その焙煎した豆を一生懸命抽出してポテンシャルを”40”にしたコーヒーがあるとします。 このポテンシャル”40”のカップコーヒーが、おいしいコーヒーだとすると この”40”以下のコーヒーなんかは、どこで失敗して簡単にできてしまうんです。
つまり、”100”のコーヒーを焙煎で失敗すれば”20”ぐらいにまで ポテンシャルが落ちてしまいます。つまり、そこまで落ちたコーヒーを どんなに名人が抽出したとしても、そのコーヒーは”20”以下の ポテンシャルしかなくなってしまうのです。
逆に”60”のポテンシャルをもった煎り豆があったとしても抽出で失敗すれば、 ”10”ぐらいのポテンシャルに落ちてしまうのです。
つまり、どの立場であってもできるかぎり、コーヒーのポテンシャルを落とさない作業を しなければならないと思うのです。
ぼくたち自家焙煎のお店は、できるかぎりコーヒーのポテンシャルを落とさないように がんばって焙煎をするように努力しているんです。ですから、一般の素人の方も 抽出を勉強してポテンシャルを少しでも落とさないように努力してほしいのです。 だから、コーヒーのいれかたにぼくはこだわるんです。
(ちなみに、自家焙煎の店で、ポテンシャルを”20”以下にする店なんか、 いーーーーっぱいあります。実際にコーヒーをいれる側でもポテンシャルを落とすから たいした問題でもありませんが・・・・ついでに言えば、コーヒーメーカーなんかを 使えば一気にポテンシャルが落っこちちゃいます。そこまでいいながら、うちの店もコーヒーメーカーを 売っているんですけど・・・・・)